あなたは、株主優待をもらうためにつなぎ売りで現渡をするタイミングをご存知でしょうか?
つなぎ売りとは、株主優待が欲しい銘柄に対して「信用売」と「現物買」の注文を同時に行うことです。
具体的には、株主優待の権利付最終日までに、同銘柄を同株数、同約定金額で約定させ、権利落ち日に「現渡」をします。現渡とは、証券会社から借りた株式を同銘柄・同株数の保有株式で返済することです。
このつなぎ売りを利用すれば、株主優待取得後に株価が下落しても、損をせずに株主優待をもらうことができます。
つまり、「信用売」と「現物買」を同時に行っているため、株主優待取得後に株価がどちらに動いても損益を相殺でき、取引手数料だけを支払えば良いのです。
このように、メリットの多いつなぎ売りですが、実施する上でタイミングがとても重要です。
そこでこのページでは、楽天証券でつなぎ売りをしたときを例に、現渡のタイミングや方法をお伝えします。
目次
1.つなぎ売り時期の確認(他の証券会社でも同様)
上の画像にあるように、株の決済期間の短縮に伴い、権利付最終日や権利落ち日が1日後ろ倒しになりました。
つなぎ売りをするために、株主優待がもらえるタイミングを押さえておきましょう。
3月と9月に株式を保有していた株主に対して、株主優待を送る企業が多いです。しかし、それ以外の月でも、株主優待を送る企業はありますので、時期の確認をしましょう。
また、株主優待を取得するためには、企業の株式を一定期間保有して株主でいる必要があります。具体的には、権利確定日に株主名簿に名前が載っていなければなりません。
【用語の説明】
・権利確定日とは
株主優待や配当などの株主としての権利が確定する日です。間違えやすいのですが、株主としての権利を確定させるためには、権利付最終日までに株を買いましょう。
・権利付最終日とは
権利確定日の2営業日前の日付です。つまり、この日までに株式を保有しなければ、株主優待をもらうことができません。毎月の権利付最終日は、証券会社が教えてくれますので、情報を入手して日にちを確認しましょう。
・権利落ち日とは
権利付最終日の翌営業日です。この日に株を買い入れても、株主優待はもらえません。
権利落ち日にやることは、「現渡」をしてつなぎ売りを完了させることです。
まとめると、権利付最終日に「信用売」と「現物買」を行い、権利落ち日に「現渡」をすれば、2日間しか株を持っていなくても、つなぎ売りで株主優待をもらうことができるのです。
つなぎ売りする銘柄を権利落ち日に現渡
前提として、権利付最終日までに「信用売」と「現物買」を行っていることとします。
「現渡」は、権利落ち日の市場が開いているときに行って、つなぎ売りを完了させます。現渡は、市場が閉まっているときに注文を出しておく必要はありません。
①「現渡」をクリック
「国内株式」→「注文」→「信用取引」→「現引現渡注文」の順にクリックして、「現渡」の注文画面へと進みます。
②「全現渡」にチェックを入れ、「確認」をクリック
「全現渡」にチェックを入れ、「確認」をクリックします。
③注文内容の確認後、取引暗証番号を入力して「注文」をクリック
注文内容の確認後、取引暗証番号を入力して「注文」をクリックします。
④注文受付の確認
注文受付の確認をします。
⑤「約定」で取引の完了確認
「国内株式」→「注文」→「信用取引」→「注文照会・訂正・取消」の順にクリックして、現渡が完了しているかを確認します。
以上で、楽天証券でのつなぎ売りが完了です。あとは、約3ヶ月後に株主優待が届くのを待つだけです。管理人も株主優待がとても楽しみです。
ここで、管理人が楽天証券でつなぎ売りをしたときの体験談を書いていますので、良ければ参考にしてください。
(ご参考)楽天証券のつなぎ売り(クロス取引)をして株主優待をもらう方法を解説!
まとめ
このページでは、楽天証券でつなぎ売りをしたときを例に、現渡のタイミングや方法をお伝えしました。もう一度、おさらいをしますと以下のとおりです。
・株主優待をもらうために、権利付最終日までに「信用売」と「現物買」を行うこと
・権利付最終日の翌営業日、つまり権利落ち日に「現渡」をしてつなぎ売りを完了させること
私も、上記の内容に注意してつなぎ売りから株主優待を取得しています。つなぎ売りで「現渡」をするタイミングや方法の参考になったら幸いです。
つなぎ売り(クロス取引)についてもっと知りたい人は、良ければ以下のページを参考にしてください。
「初心者でもできる! 株主優待でつなぎ売り(クロス取引)の方法を伝授!」
「つなぎ売りのメリット・デメリット、方法や注意点」、「つなぎ売りでおすすめな銘柄」、「つなぎ売りで使うべきネット証券」について書かれたページに移動できるようにまとめてあります。