初心者の人だと、株主優待の内容やもらい方を知らない人も多いかと思います。
株主優待とは、条件を満たした株主に対して、企業が感謝の意味を込めてモノやサービス券を贈ることを言います。
株主優待には、自社商品の詰め合わせ、割引きチケット、食事券、お米、金券(クオカード、商品券、図書カードなど)などがあり、企業によって優待内容が異なります。
また、新社会人(社会人)、大学生(学生)、主婦、無職などの個人投資家でも、株主優待を気軽にもらうことができるのです。
このように魅力的な株主優待ですが、株主になればいつでももらえるわけではありません。株主でいる時期を間違えてしまうと、せっかく株を保有していても株主優待がもらえないことになります。
そこでこのページでは、「株主優待の内容やいつ、どうやってもらうのか? もらうときの注意点」を管理人の体験談を交えてお伝えします。
目次
株主優待の内容
株主優待は、企業の自社商品・サービスに関連した内容であることが多いです。しかし、中には本業とは関係がないものを株主優待としている企業もあります。
例えば、優待内容を金券(クオカード、商品券、図書カードなど)やお米にしている企業がそうです。
ここで、株主優待にはさまざまなものがありますが、代表的なカテゴリーは以下になります。
食事券や食品(飲料品)
飲食業界や食品会社では、食事券や食品(飲料品)を株主優待にすることが多いです。
食事券や食品(飲料品)であれば、もらっても多くの人が嬉しいかと思います。
余談ですが、管理人はお菓子が大好きなので、お菓子の詰め合わせを優待内容にしている企業に目が行きがちです。
鉄道・航空割引券
鉄道会社や航空会社は、運賃・料金の割引券や割引チケットを株主優待にしていることが多いです。旅行や帰省などの移動をお得にするために、優待として狙ってみてはどうでしょうか?
日用品の買い物割引券
ドラッグストアを展開している会社では、日用品の買い物割引券などを株主優待にしています。普段よく使う日用品を安く買えるようになるので、優待内容の中でも実用的だと思います。
家電割引券
家電量販店を展開している会社では、家電の買い物割引券などを株主優待にしています。家電を買い替える時に、割引券を使って少し良い家電を買ってみるのも良いかもしれません。
ファッション・アパレルの買い物割引券
ファッションやアパレルを展開している会社では、ショップの買い物割引券などを株主優待にしています。普段よく行くお店の割引券をGETすることで、お得にオシャレができるようになります。
金券(クオカード、商品券、図書カードなど)やお米
法人向けの取引を主にしている会社では、金券(クオカード、商品券、図書カードなど)やお米を株主優待にすることが多いです。
なぜなら、自社の専門的な商品やサービスを株主優待にしても、個人が使うことはなく、正直いらないからだと思います。
このとき、多くの人が使える金券(クオカード、商品券、図書カードなど)やお米を株主優待にしてくれることに、管理人は企業の配慮を感じます。
株主優待は、いつ、どうやってもらえるのか?
株主優待をもらうためには、企業の株式を一定期間、一定株数保有する必要があります。以下、詳しく内容を見ていきましょう。
1.証券口座の開設
企業の株式は、証券会社を通じて売買されます。
つまり、株主優待を取得するためには、証券口座の開設が必要です。
当サイトでは、株主優待を見つけやすくて、手数料が安い証券会社を載せていますので、良ければ参考にしてください。
2.株主優待をもらうための資金の準備(30万円前後)
株主優待をもうらうためには、企業の株式を一定数保有する必要があります。具体的には、最低100株以上保有する必要があり、株数が増えるごとに優待内容も豪華になる傾向があります。
企業にもよりますが、30万円ほどの資金があれば多くの銘柄で株主優待をもらうことができます。
もちろん、中には10万円以下で買える銘柄もありますし、50万円以上で買える銘柄も存在します。
3.株主優待がもらえる時期の確認
上の画像にあるように、株の決済期間の短縮に伴い、権利付最終日や権利落ち日が1日後ろ倒しになりました。
3月と9月に株式を保有していた株主に対して、株主優待を送る企業が多いです。しかし、それ以外の月でも、株主優待を送る企業はありますので、時期の確認をしましょう。
また、株主優待を取得するためには、企業の株式を一定期間保有して株主でいる必要があります。具体的には、権利確定日に株主名簿に名前が載っていなければなりません。
【用語の説明】
・権利確定日とは
株主優待や配当などの株主としての権利が確定する日です。間違えやすいのですが、株主としての権利を確定させるためには、権利付最終日までに株を買いましょう。
・権利付最終日とは
権利確定日の2営業日前の日付です。つまり、この日までに株式を保有しなければ、株主優待をもらうことができません。毎月の権利付最終日は、証券会社が教えてくれますので、情報を入手して日にちを確認しましょう。
・権利落ち日とは
権利付最終日の翌営業日です。この日に株を買い入れても、株主優待はもらえません。
一方、権利落ち日以降であれば、保有していた株式を売っても株主優待をもらうことができます。
まとめると、権利付最終日に株を買い、権利落ち日に株を売れば、2日間しか株を持っていなくても株主優待をもらうことができるのです。
また、株主優待は、もらえる権利が確定してから約3ヶ月後に届きます。手元に届くまで少し時間がかかるのは、準備などがあるからです。
株主優待をもらうときの注意点
1.株主優待の内容ともらえる条件を確認しよう
企業によって株主優待の内容と金額はさまざまです。株主優待の内容を見て、優待をもらうことがお得かどうかを確認しましょう。
ここで、株主優待をもらうためには、株を一定数以上買う必要があります。一般的に、100株以上の株を買えば株主優待をもらえることができます。しかし、会社によって必要な株数が異なりますので確認してください。
また、企業によっては、「半年以上株主の方のみに、株主優待を贈る」と公言している場合もあります。つまり、株主優待を目当てに短期的にしか株主でいないとき、株主優待をもらえないことになります。
一方、株主優待を贈るときに、株主の期間を設けていない会社もあります。このような会社であれば、最短2日間を株主でいれば、株主優待をもらうことができます。
このように、株主優待をもらうときは、内容ともらえる条件を確認する必要があります。
2.業績が良くない会社の株を買うのは避けよう
株主優待をもらうときに、業績が良くない会社の株を買うのは避けましょう。
なぜなら、株主優待をもらったあとに株価が下がっていってしまうと、せっかく株主優待をもらっても損をしてしまいますから。
ここで、業績を見るときには、会社の売上ではなく、最終利益である「純利益」を見るようにしてください。仮に、売り上げが伸びていても、利益が赤字だと株価は上がっていきません。
逆に、業績が良い株を買えば、株主優待をもらった後も株を保有をすることで、株価の値上がり益を期待できます。
このように、株主優待の内容だけでなく、会社の業績を見ることも重要です。
3.複数の証券会社から株式を買っても、株主優待は複数もらえない
複数の証券会社から株式を買うと、株主優待が複数もらえるのかを疑問に思う人もいるかもしれません。
しかし、もらえる株主優待は複数にはなりません。
なぜなら、株式の購入者が同じであれば、合算した保有株数で優待内容が決められるからです。つまり、A社で100株・B社で100株買おうが、A社で200株買ったときと保有株数は同じのため、優待内容も同じになります。
もし、株主優待を複数取得したいなら、家族に協力してもらい新たに証券口座を開設すれば可能です。なぜなら、購入者の名義が異なるため、保有株式が合算されることはないからです。
一般的に、最少購入株数100株のときが、優待利回りが最も高くなります。そのため、使える資金が多い人であれば、家族で協力すると株主優待をお得にもらうことができます。
4.「るいとう」や「ミニ株」だと1単元にならないと株主優待はもらえない
少額から投資が始められる「るいとう」や「ミニ株」だと、1単元(100株)にならないと株主優待をもらえません。(銘柄によっては、1単元が1000株です。)
るいとうとは、株式累積投資のことです。月々1000円から始められ、毎月決まった金額を同じ銘柄に投資する制度です。
ミニ株とは、1単元(100株)未満の株のことです。ミニ株は、1株の単位からでも買えますので、銘柄によっては数百円から投資ができます。
このように、るいとうやミニ株は、少額から投資が始められると言うメリットはあります。一方、1単元未満から株を買うことですので、株主優待をもらうためには、1単元まで株を買う必要があります。
ただし、会社によっては、1単元未満で株主優待を出していることもあります。例えば、「きんえい」は映画が無料で見られる株主優待を出しているのですが、75株以上保有で優待をもらうことができました。
例外はありますが、基本的に株主優待をもらうためには、1単元以上の株を買うことが必須です。
5.権利落ち日以降の株価の下落に注意
株主優待取得後、株式を売るときに注意点があります。
それは、株主優待取得の権利がしばらくなくなるため、権利落ち日以降には株価が下落する傾向があることです。
つまり、株主優待取得後すぐに保有株式を売りに出すと、獲得した優待内容以上の損をしてしまうこともあります。
このとき対策としては、株主優待のために保有した銘柄であってもすぐに売らないことです。少しの期間株を保有して、株価が回復したら売りに出すのです。
管理人は、以下の式を満たすときに、保有株を売るようにしています。
配当金+株主優待の内容 > 売買手数料+保有銘柄の含み損
配当金とは、権利付最終日に株を保有していた株主に対して、企業が儲けた利益の一部を還元することを言います。例えば、「今期の配当金は、1株あたり10円に決定しました」などと表します。
このように、管理人は、損を避けて株主優待をお得にもらうべきだと考えています。
初めて株主優待をもらったときの管理人の体験談
株主優待には魅力的なものが多く、どのような優待を狙うべきか悩む人もいるかと思います。そのため、とりあえず優待利回りの高さを基準にして銘柄を探すかもしれません。
しかし、管理人は、株主優待を狙うときに、優待利回りだけでなく利用するかも考えて銘柄探しをするべきだと考えています。
なぜなら、優待利回りが良くても使う機会がなければ意味がないからです。
ちなみに、管理人が初めて株主優待をもらったのは、「レオパレス21」の自社ホテルの宿泊割引券です。このとき、銘柄を10万円以下で安く買うことができ、優待利回りも高かったので、成功したように感じました。
しかし、結局、ホテルの宿泊割引券は使うことがなく、株主優待を有効に利用できませんでした。
この経験から、優待利回りの高さだけでなく、優待内容を利用するかどうかも考える必要があると感じました。
もし、どのような優待を狙えば良いか迷っているなら、普段よく行くお店や馴染みの企業の優待をもらってみてはどうでしょうか?
当サイトの以下のページからも、「少額で買えるおすすめの株主優待」を紹介しているページに移動できるようになっていますので、良ければ参考にしてください。