あなたは、バブルとは何かをご存知でしょうか?
バブルとは、実体経済から大幅にかけ離れた資産価格をつけることです。具体的には、資産が泡(バブル)のように膨らみ、地価や株価が通常ではあり得ない高値をつけている状態を言います。
ここで、株式投資をする上で、バブルについて理解をすることは重要です。なぜなら、バブルは周期的に起きていて、投資のタイミングを間違えてしまうと大損をしてしまうからです。
そこでこのページでは、「バブルとは何か? 株式投資で失敗しないためには?」をお伝えします。
目次
最初のバブルはオランダで「チューリップの球根」の取引
記録に残されている最初のバブルは、17世紀オランダが舞台です。このとき、複数の「チューリップの球根」の価格が熟練した職人の年収の10倍以上の価格まで上がり、取引がされていたそうです。
また、特に珍しい球根に関しては、土地との交換がされていたようです。
このような現象を「チューリップ・バブル」と言います。
ここで、冷静に考えれば、珍しいからと言う理由で花の値段がこここまで高騰するとは思えません。なぜなら、生きていくうえで、花よりも食料や住む家の方が優先度が高いからです。
しかし、当時は、チューリップの球根価格が異常に高騰して、このような取引がされていたのです。
ここで、買った時より高値で売れるモノであれば、投機対象は何でも良いことがわかります。なぜなら、必ず儲かるからです。
しかし、結果的に、このような熱が冷めて買手がいなくなってチューリップ価格が下落したため、投資家の多くは破産したそうです。
日本のバブル(1986年~1991年頃)
日経平均推移のグラフは、年末終値に基づいて作成をしています。日経平均株価とは、日本を代表する225銘柄から算出された株価指数のことです。
グラフからもわかるように、日本では1986年~1991年頃にかけてバブル経済でした。
1985年末の日経平均終値が13,000円前後でした。翌年1986年から株価が上昇していき、1989年12月29日には最高値38,957.44円を付けました。
この頃は、タクシーを拾うにも、1万円札を数枚高く掲げないと、止まってくれなかったそうです。とても景気が良く、羽振りが良かったと聞いています。
ここで、バブルが起きた理由の一つに、土地神話があります。土地神話とは、国土が狭い日本では、経済が成長していけば土地の価格が必ず値上がりすると考えられていました。
そのため、企業や個人までもが競って不動産投資をするようになり、儲けたお金で株式投資もするようになっていったのです。
しかし、このような神話は崩れ、1992年末には、日経平均終値が16,000円前後まで下がり、バブルが崩壊していったのです。
それ以降の25年間は、日経平均終値が9,000円から2万円付近を推移しているのがグラフを見てわかると思います。
つまり、日経平均終値が3万円台をつけたことはそれ以降に一度もなく、本当に一時的なバブルだったことが分かります。
バブル崩壊や金融危機はいつ起きるのか?
株式投資をする上で、バブル崩壊や金融危機がいつ頃起こるかを予想することは重要です。なぜなら、このような現象を予測できれば、株を保有せずに大損を回避することができるからです。
バブル崩壊や金融危機は、10年周期で起きると言う人もいれば、5年周期で起きると言う人もいます。
管理人は、バブルの規模や影響度によって認識が変わるため、周期が異なるのではないかと考えています。
つまり、局地的で小規模のバブルであれば、世界のどこかで起きていますが、あまり影響がないので大きく取り上げられていないだけかもしれません。
しかし、日本の土地バブル崩壊やリーマンショックなどの金融危機は、大規模で世界経済に影響を及ぼしたため、多くの人に認識がされているのです。
株式投資で失敗しないためには?
景気は循環していて株価もトレンドがあるため、投資をするときにはタイミングを考えなければなりません。
不景気がいつまでも続くわけではないように、好景気もずっと続くわけでないので、株価がずっと上昇するわけではないのです。
つまり、株式投資をするときには、毎年起きるわけではありませんが、バブル崩壊や金融危機にも注意をするべきです。
そうは言っても、投資のタイミングを見極めることは難しいかと思います。
そこで、管理人は、中長期的に投資をするなら、「日経平均が1万円を下回ったら投資を始め、日経平均が2万円を超えたら投資を終わりにすること」をおすすめします。
なぜなら、日本の株価は、1995年から2015年の20年間を見てもわかるように、日経平均で1万円から2万円付近を行ったり来たりしているからです。
つまり、日経平均が1万円を下回ったあとは株価が上がっていく可能性が高く、2万円を超えたあとは株価が下がる可能性が高いと言えます。
このような理由から、中長期的に投資をするなら、株価が低いときに投資を始め、株価が高くなったら投資を終わりにすることをおすすめします。
一方、IPO(新規公開株)投資をするときは、日経平均はあまり気にしなくても良いかと思います。
なぜなら、IPO投資は株を買ってもすぐに売ってしまうので、市場の影響をあまり受けないからです。
もし、IPO投資に興味がある場合、グループサイト「IPOは本当に儲かるのか? IPOのメリット、デメリットと対策を解説!」の記事を参考にしてください。
このように、株式投資で失敗しないためには、投資の目的・期間とタイミングを考えることが重要です。
まとめ
このページでは、「バブルとは何か? 株式投資で失敗しないためには?」をお伝えしました。もう一度、おさらいをしますと以下のとおりです。
・最初のバブルは、オランダで「チューリップの球根」の取引
・日本のバブルは、1986年~1991年頃であり、1989年12月29日には日経平均株価の最高値38,957.44円を記録
・バブル崩壊や金融危機は、5年から10年の周期で起きるので、株式投資をするにはタイミングが重要
・中長期的に投資をするなら、「日経平均が1万円を下回ったら投資を始め、日経平均が2万円を超えたら投資を終わりにすること」
・IPO(新規公開株)投資や株主優待のための投資なら、株を買ってもすぐに売ってしまうので、日経平均はあまり気にしなくて良い
このページを読んで、バブルと株式投資のタイミングの理解につながったら幸いです。